車は新しくなったけれど、変わらないものもいいですね

十五年乗った車でした。
まだまだ調子も悪くないし、「今回も車検を通して、もう少し一緒に走ろう」——そんな気持ちで、いつものディーラーさんに車検をお願いしました。

ところが、出てきた見積もりを見て思わず言葉を失いました。
七十万円超。
驚愕、という言葉がぴったりでした。

「ここまでかかるなら……」
ディーラーさんの丁寧な説明と現実的な説得もあり、悩んだ末に、今回は諦めて新しい車に乗り換える決断をしました。
長年連れ添った相棒と別れるのは、少し寂しいものですね。

新しい車が来たら、まず最初にすることがあります。
それは、交通安全祈願。

向かった先は、交通安全祈願に定評のある 武水別神社
車が変わるたび、いつもここでお祓いをしていただいています。

本殿で手を合わせながら、お願いしたのは、ただ一つ。
「何卒、無事故で運転できますように。」
静かで背筋が伸びる時間です。

昭和レトロを感じる佇まいの茶店。
やさしげなおばさんも、昔のまま変わらない雰囲気です。

相席になったのは、信州新町から来たというおじいさん。
笑顔がとても素敵で、お互いの地域の話をしているうちに、自然と会話が弾みました。
「そっちは今、雪はどうだい?」
「最近は、あの道が便利になりましたよね。」

うずら餅のやさしい甘さと、温かいお茶。
そして、初対面とは思えない穏やかな会話。
気がつけば、心までほっこりしていました。

車は新しくなりました。
ハンドルも、メーターも、匂いも、新品です。

でも、こうして変わらず迎えてくれる場所や人、
変わらない味、変わらない時間があることに、
なんだか救われる気がしました。

新しいものもいい。
でも、変わらないものも、やっぱりいいですね。

そんなことを、しみじみ感じた一日でした。

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